(787)父はまた雪より早く出で立ちぬ/三橋敏雄(1920~2001年)
働きに出る父の風景です。次の句に<馬強き野山のむかし散る父ら>がありますから、空が白む頃から農作業に出たり、山で狩猟をしたりして一家を背負う父の姿でしょうか。現代の仕事に出る親の姿とも重なります。理屈では雪が降るより早く出発したことになりますが、むしろ、自分が目覚めたときには雪が降るばかりで父の姿…
関連リンク
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。