(789)窓越しの顔を過ぎたる冬銀河/坂本佳樹(2005年~)
物語が展開しそうな場面である。乗り物に乗っている。電車か、バスか。自家用車でもいいが、すれ違う車窓の向こうに、顔。相手と一瞬、目が合う。「知人同士で、ちょっと想(おも)いを寄せているような人かな」と読むなら恋の物語。私はSF派。「見知らぬ人の顔がやけに印象に残って、それから……」。空には冬銀河。時…
関連リンク
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