自然写真家・高砂淳二さん写真展、活況 石巻市博物館、来月25日まで
石巻市開成の市博物館(市複合文化施設内)で開かれている、同市出身の自然写真家高砂淳二さん(61)=東京都=の写真展「地球と出会う旅」が好評だ。県外からの来場者が多いほか、同館のアンケートによると観賞者の写真展に対する「満足度」が94%と高いのが特徴だ。
写真展は同館の第7回企画展として昨年12月2日に開幕。入場者数は同月末時点で2066人に達した。この数字は第6回特別展「学んで、旅して、たのしむ浮世絵-広重美術館コレクション-」(昨年9月2日~10月29日)が約2カ月間の会期中に記録した入場者数(2284人)に迫るペースで、高砂さんの写真展の人気の高さを示している。
牧野輝義副館長は「(集客力が)平日でも強い。不安な世の中だからこそ生きもののユーモラスな表情、自然の美しさを捉えた写真が多くの人を引き付けているのでは。リピーターも結構いて、中には4、5回目という人もいる。子どもたちの姿もこれまで以上に目立ち、歓声を上げながら見ている」と話す。
地元石巻ばかりでなく、関東方面からも訪れているという。「海の中から大地、虹、空、星と高砂さんの活動の集大成的な写真展はこれまであまり開かれてこなかったと思う。これが評判を呼んでいるようだ」と見る。
今月11日に足を運んだ石巻市内の40代女性は「地球にはいろいろな生命があふれていて、こんなにも美しい自然がまだまだあるんだ」と感動していた。
牧野副館長は「生きものとの共生、自然環境との調和を訴えてきたのが高砂さん。その思いを写真展からくみ取ってもらえれば。18年ぶりの古里での写真展。より多くの市民に高砂さんの写真の魅力を知ってほしい」と呼びかける。
■第7回企画展・高砂淳二写真展「地球と出会う旅」
38年間、地球をフィールドに撮影してきた高砂さんの写真家人生をたどる構成になっており(1)海(2)いきもの(3)ハワイ(4)夜(5)Dear Earth-の5テーマに分けて100点余を展示。うち1点は、2022年「ワイルドライフ・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー」(ロンドン自然史博物館主催)自然芸術部門で日本人初の最優秀賞に輝いた「ヘブンリー フラミンゴズ」(南米ボリビアの標高3700メートルにあるウユニ塩湖で撮影)。
会期は2月25日まで。開館時間は午前9時~午後5時。休館日は月曜日(祝日の場合は翌日)、観覧料は一般600円、高校生300円、小中学生200円。連絡先は0225(98)4831。
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