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能登半島地震支援 カーシェア協、石川で車両貸与開始 申請200件超 車や人の確保急ぐ

車を失った被災者らへ車両の貸し出しを始めた=15日、石川県七尾市(日本カーシェアリング協会提供)

 自然災害の被災者らに寄付を受けた車両を無償で貸し出す石巻市の一般社団法人日本カーシェアリング協会が、能登半島地震で被災した石川県で車両の提供を始めた。家屋の倒壊や津波で車が使えなくなった住民が多く、申し込みは既に200件を超えた。協会は大規模な支援になると見込み、車両や人員の確保を進めている。

 1日の地震発生後、協会職員が5日に現地に入り、被災状況などを確認。半島中部の石川県七尾市に臨時拠点を確保し、15日に車の貸し出しを始めた。17日朝までに同県の輪島市や能登町、金沢市などの住民、支援団体から228件の申し込みがあり、既に15台を貸し出した。乗用車は7月末まで、軽トラックは1回に3日間まで借りられる。

 協会は現地で約200台を運用する計画。昨年6月に愛知県などを襲った台風2号や7月の秋田県の豪雨で扱った台数より大幅に多い。車両の寄付を新たに受けるほか、石巻本部をはじめ、秋田市や静岡県、福岡県など全国の拠点から車を七尾市に集めている。

 今回は倒れた建物に車が押しつぶされたケースが多いとみられ、これまでの地震に比べて依頼件数が多いという。がれきの撤去や家財の運び出しに必要な貨物車両のニーズが特に高く、現在17台確保している軽トラックを50台規模まで増やす計画。

 協会の担当者は「被害の大きい奥能登を中心に、車が必要になる人は今後も増えるだろう」と語る。

 支援活動の開始に伴い、協会は石巻本部で車両寄付の受け付けなど事務作業に当たる有償スタッフを募集している。希望者は、災害時の臨時スタッフを事前に集める「災害対応人材BANK」に登録する。

 協会は活動資金への寄付も求めている。連絡先は石巻本部0225(22)1453。

能登半島地震まとめ情報(各種募集など) - 日本カーシェアリング協会

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<能登半島地震寄付・支援>

 石巻市の白謙蒲鉾(かまぼこ)店は16日、市に寄付金10万円を寄託した。

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