復興の歩み学ぶ 大内投手ら東北楽天新入団8選手、震災伝承施設を見学 東松島
プロ野球東北楽天に今季入団した新人選手が20日、東日本大震災で被災した東松島市の関連施設を訪れた。地元出身の日本ウェルネス宮城高3年の大内誠弥投手(17)ら8人が震災当時の状況や復興の歩みを学び、被災地のチームでプレーする決意を新たにした。
市震災復興伝承館では、渥美巌市長が案内した。被害状況や遺族の思いをまとめた映像を観賞し、館内のパネル展示を見て回った。幼い頃の大内投手が写った写真もあり、選手らがのぞき込んで談笑した。大内投手もパネルを指さしながら他選手からの質問に答えていた。隣接する震災遺構の旧野蒜駅も見学し、慰霊碑に献花した。
同市野蒜の防災体験型宿泊施設「KIBOTCHA(キボッチャ)」では、運営する貴凛庁の三井紀代子代表が施設内を説明。選手たちは竹と毛布で簡易的な担架を作り、使用感を確かめた。館内の壁にサインし、訪れていた子どもたちとハイタッチする場面もあった。
大内投手は「2013年の楽天の日本一でみんなの笑顔が増え、復興が進んだと思う。今度は自分が地元や東北の方々に笑顔を届けられる選手を目指す」と力強く語った。
古里の富山県氷見市で能登半島地震に遭った青野拓海内野手(18)=富山・氷見高=は「地割れが起きたことや、つらい思いをした方がたくさんいたことが氷見と重なった。震災も能登半島地震も大きな被害が出た。自分のプレーで勇気や感動を与えたいと改めて思った」と話した。
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