(799)流氷の軋み鏡は闇に立つ/小檜山繁子(1931年~)
取り合わせの一句です。作者が今、流氷と鏡を見ているという説明はなく、流氷が見えるところに鏡があるとも書いてありません。作者の感性で結び付けられた現象の響き合いを楽しめます。流氷はぶつかり合いながら軋(きし)み、一方で鏡は部屋の闇に直立しています。共に表面は冷たく硬質ですが、流氷は漂いながら音を立て…
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