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ジェンダー平等へ 石巻で市民研修 多様な性、理解深める

研修を受講する参加者ら

 多様な性の在り方を市民に考えてもらう性的マイノリティー研修が17日、石巻市穀町の市ささえあいセンターで開かれ、市民ら約110人が性的マイノリティーへの理解を深めた。市主催。

 講師は仙台市で理容室を経営するトランスジェンダー男性の小野寺真さん。LGBTやクィア(既存の分類にとらわれない性の在り方)などを解説し、性的マイノリティーが社会に約10%いることを紹介した。「差別や偏見で言えなかっただけで、昔からずっとそばで生きてきた。特に地方では言いにくい、見えにくい」と指摘した。

 女子として育てられた幼少期から水着やスカートが嫌だった体験談を明かし、「トランスジェンダーであることがばれないように生活した」と語った。自分は駄目な人間であると自己暗示をかけ、死のうとまで考えていたと話した。

 転機は友人らへのカミングアウト。「伝えてくれてありがとう」と言われたのがうれしかったという。男性として尊重される経験を通じ「自分で生き方を選択していいんだ」と、戸籍を男性に変更した。小野寺さんは「あなたらしくいていいことを認めてあげてほしい」と呼びかけた。

 参加した石巻市元倉の主婦(81)は「当事者の気持ちがよく分かり、本当に大変だったんだなと思った。私たちも気を付けて支えられればいい」と語った。

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