(803)約束はいつも待つ側春隣/浅川芳直(1992年~)
「春隣」は、暦の上ではまだ冬だが、立春まで間もない頃。寒さに耐え、春を待ち望む気持ちがある。句は作者が10代後半の作のようで、待ち合わせの約束が思われる。春の気配が漂う日の光の中で、待つのを厭(いと)わない相手は、心を寄せる人だろうか。「いつも待つ側」であるのは、段取りがきちんとしているのもあるが…
関連リンク
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。