「竹こもれびナイト」前に震災知る授業 石巻専修大・庄子ゼミ、卒業生から体験談聞く
石巻専修大経営学部・庄子真岐教授のゼミナール(ゼミ生31人)は、東日本大震災が起きた3月に実施している「竹こもれびナイト」を今年も開催する。ゼミには市外や県外の学生も多く所属していることを踏まえ、開催を前に改めて震災を知り向き合う授業が23日、学内であった。
石巻市出身の卒業生で1回目のイベントに携わった会社員佐藤ゆりかさん(27)から震災当時の様子や思いを聞いた。
震災当時、同市湊中2年生だった佐藤さんは、津波で自宅や両親が経営する水産加工会社が被災した。学生たちを前に、津波の悲惨さや避難生活の中で見えてきた大人の姿、抱えた葛藤などをありのままに振り返り「あの日から13年がたって、震災について話したいけど、もう話すべきじゃないのかなと思っている人もいる」と現状を説明。
「学生が聞き手になり、話を自分に落とし込んで、対策につなげたり、語り部になったりすることで、風化を防ぐことができる」と伝えた。
昨年もイベントに携わっていた、水戸市出身の4年浅野めぐみさん(22)=石巻市泉町=は「県外の自分が関わっていいのか悩んでいた。(被災者の)話を聞いてあげることならできると分かり、自分がここに来た意味を再確認できた」と話した。
庄子ゼミでは2018年から、震災犠牲者の鎮魂と復興への祈りを込めて竹灯籠に光をともす「竹こもれびナイト」を開いている。今年は3月9日、かわまち交流センターを主会場に予定している。
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