(806)待春(たいしゅん)の日ざし溢(あふ)るる無縁墓地/鹿野佳子(1934年~)
晩冬、寒さ極まる時期だが、それゆえにいっそう日ざしの暖かさがありがたい。春はまだ来ていないのだが、心に小さな春が芽生えるのが「待春」なのかもしれない。「無縁墓地」は、継承する親族や縁故者がいなくなった墓地。人口が減少する中、増加が予想される。無縁の「縁」は親族関係の縁であろうが、仏教的な考えからす…
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