(808)木の中の釘はしずかに青みたり/岩尾美義(1926~1985年)
無季の句で、感覚の句です。打ち込まれた釘(くぎ)が木材の中にあります。素材の圧力や組み合わされた全体の力がかかると思うのですが、釘が動いたり、ぐらついたりすることはありません。静止したまま木と木を繋(つな)ぎ、支えています。作者は釘の存在を感覚的に捉え、静かに青みがかっていくと表現しました。実際に…
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