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石巻ゆかりの俳優登場、演劇プログラム「FISH BOOK」(上) 菊池佳南さん

一人芝居「ゴールデンバット」の石巻地方再演を楽しみにする菊池さん

 石巻劇場芸術協会が3日から2週連続でお薦めの舞台2本(「ゴールデンバット」「BLUE 3 COMEDIES」)を上演する。同協会の演劇プログラム「FISH BOOK(フィッシュブック)」で、会場はシアターキネマティカ(石巻市中央1丁目)。フィッシュブックを飾る石巻地方にゆかりある2人の俳優を紹介する。

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一人芝居「ゴールデンバット」 菊池佳南さん 

 東日本大震災後、演劇ユニット「コマイぬ」のメンバーとして被災した石巻地方を芝居で元気づけてきた俳優菊池佳南さん(37)=岩沼市出身、青年団・うさぎストライプ所属=が、一人芝居「ゴールデンバット」でシアターキネマティカに登場する。活動拠点の仙台市内で取材した。

 「石巻地方で『ゴールデンバット』を演じるのは2017年のいしのまき演劇祭以来。久しぶりの再演」

 7年前、菊池さんは歌手を目指して東松島市矢本から上京した海原瑛子と、東京で地下アイドルとして活動する梅原純子を演じ分けた。2人の女性の人生を紡いだのが昭和歌謡曲だった。歌唱力にも定評がある菊池さんが「かもめが翔んだ日」や「喝采」「悲しくてやりきれない」などを舞台で熱唱した。すると客席から手拍子が起きた。

 「あの時は想像もしていなかったので手拍子にびっくり」と客席からの思わぬ応援に感激。「行く先々で反応が違うから芝居は面白い」と笑う。

 昨年6月はキネマティカで一人芝居「ずんだクエスト」を熱演、宮城特産の「ずんだ」をキャラクター化したヒロインずんだ姫子に扮(ふん)した菊池さんのエネルギッシュなパフォーマンスは記憶に新しい。対照的な一人芝居が「ゴールデンバット」である。

 「成功とは縁がなかった女性の物語。30代と、60代か70代らしい女性2人の人生を舞台で生きる。クスッと笑って泣ける一人芝居を届けたい。見に来た人が少しでも元気になり、自分も頑張ろうという気持ちになってくれればうれしい」

 「私自身、7年前とは違う。今回は少し肩の力を抜いてフラッと、ゆったり演じたい。何よりキネマティカは客席が近い。顔が見える距離なのでお客さんとの化学反応が楽しみ」

<3、4日「ゴールデンバット」>

 作・演出はうさぎストライプ主宰の大池容子さん。3日午後6時、4日午後2時、シアターキネマティカ。上演時間は約60分。

 料金は一般1500円(リピーター割は500円引き)。10、11日の「BLUE 3 COMEDIES」と合わせた2公演セットは2000円(予約のみ)、高校生以下は無料。各回定員30人。全席自由。未就学児の入場不可。

 予約・問い合わせは0225(98)4765=水・金・土・日曜の午前11時~午後5時=。メール(希望の公演、名前、人数、予約の種類を明記)はkinema@r-ishinomaki.net

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