閉じる

空き家再生 巻組、石巻・羽黒町にシェアハウスオープン 災害時協力井戸も申請

シェアハウス内で語り合う巻組のメンバー。外には災害時協力井戸の登録を目指す井戸もある
入居者を募集しているシェアハウス

 空き家を再生させたシェアハウス事業などを展開する石巻市の巻組は1月27日、同市羽黒町1丁目に築44年の一軒家をリノベーションしたゲストルーム付きシェアハウス「Roopt(ループト)石巻羽黒町」をオープンさせた。報道機関向け内覧会を同日開き、入居者の募集を始めた。

 物件は数年前から使われなくなった木造2階の住宅で、延べ床面積約130平方メートル。1階と2階に2部屋ずつあり、1泊でも年単位の長期でも入居可能とした。

 JR石巻駅から徒歩7分。賃料は部屋の大きさ(4・7畳~14畳)で異なり、月3万~5万5000円で、他に共益費が月1万5000円。駐車場は近隣の有料駐車場を利用してもらう。

 巻組は2022年、旅先で働くワーケーションや多地域居住に対応する事業「Roopt」を始めた。石巻、東松島市をはじめ、仙台市や首都圏にも範囲を広げて、空き家を有効に活用する道を探ってきた。シェアハウスは県内各地や東京にあり、羽黒町は15カ所目になる。

 物件はこれまで巻組が改修してきたが、今回は昨夏から事業に関心を持った各地の利用者約20人もリノベーション作業に参加。ドアや天井の色を塗ったり、雨漏りを直したりした。中には東京から毎月、石巻に通って、泊まりながら作業する協力者もいた。

 敷地内の使用されなくなった井戸を修復し、災害時協力井戸として石巻市に申請した。

 現在は1階の2部屋、2階1部屋の計3部屋で利用者を募る。巻組の渡辺享子代表は「能登半島地震は古い家屋の倒壊が多かった。石巻も築年数が長く、空き家も目立つため、住人がいれば地域の防災性が向上するはずだ」と話している。

 シェアハウスの問い合わせは巻組0225(24)6919。

1日から入れるシェアハウス「Roopt」ループト | 巻組

関連リンク

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告などについては、こちらのサイトをご覧ください ≫

ライブカメラ