震災伝承、産業振興に力 東京の石巻圏人会が総会
石巻地方出身者やゆかりのある人たちで構成する「東京みやぎ石巻圏人会」の2024年度総会が9日、東京都千代田区のホテルで開かれた。会員や石巻地方の自治体関係者など約60人が出席し、新年度の事業計画などを決めた。
会場には能登半島地震への募金箱が設置され、総会は能登半島地震で犠牲になった人たちへの黙とうから始まった。
石巻圏人会の小林美恵子会長は「人口減少による自治体消滅などの危機を認識し将来を見据えつつ、希望を持って石巻の応援団として役割を果たしていきたい」とあいさつ。石巻商工会議所の青木八州会頭は「第100回石巻川開き祭りは盛大に開催できた。今後は能登半島への支援をしていく」と述べた。
新年度は防災教育として東日本大震災の伝承を目指す。産業振興のため情報交換を密にすることで連携を深め、積極的に活動する。昨年に続き、ふるさと訪問旅行や観光・物産紹介事業に取り組む。地域貢献事業としてふるさと納税の啓発などを計画。ホームページの活用や会員交流会での親睦も図る。
役員の補充選任も行われ、幹事に森嶋則子氏が選ばれた。
意見交換会では「今の我がまち、これからの我がまち」と題して、石巻市の斎藤正美市長、東松島市の小山修副市長、女川町の阿部清人産業振興課長がそれぞれ東日本大震災からの復興状況や交流人口拡大に向けた取り組みなどについて説明。3市町の取り組みについて理解を深めた。
懇親会では、フルート奏者三浦南さんとピアニスト内海清佳さん(いずれも石巻市出身)によるコンサートがあった。クラシックや映画音楽などを奏で、会場を華やかに盛り上げた。
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