(822)ストローを銜へるひとりづつ霞/鴇田智哉(1969年~)
空気中の水分が粒子となり、周囲をけぶらせています。靄(もや)や霧と似た現象ですが、春は特に霞(かすみ)と呼びます。句の想像をしたとき、カフェのテラス席をイメージしました。飲み物のストローを銜(くわ)えると、ひとりひとりに霞が訪れるのです。霞はぼんやり見えることの比喩でもあります。本当の霞ではないで…
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