国道398号石巻バイパス沢田工区 女川で説明会、地域住民に設計案提示 避難道完成時期など質疑
国土交通省仙台河川国道事務所は26日、2022年度に事業着手した石巻市真野と女川町浦宿浜を結ぶ国道398号石巻バイパス沢田工区(約5.8キロ)について、詳細なルートや用地を沿線住民らに示す説明会を女川町生涯学習センターで開いた。
説明会は昼と夜の2回あり、地域住民ら計約70人が参加した。今回は設計案がまとまった石巻市沢田-女川町浦宿浜間の約3・7キロを説明。山間部に通す約1.5キロと約0.7キロのトンネル2本や、現在の国道398号や市道との取り付け部分の設計などを示した。片側1車線で、計画交通量は1日6000台。
新年度には用地範囲を示す幅杭(くい)を現場に設置し、土地や建物の調査に取りかかる。会場には沿線全体の詳細な事業用地を示した図面も用意した。
石巻バイパスは自然災害や東北電力女川原発(女川町、石巻市)の重大事故時の避難道路となる。冠水が頻発し、急カーブや道幅の狭い区間が続く海沿いを避けて内陸部に通じる路線を整備することで、避難や救急搬送の円滑化を図る。
参加者からは「女川原発の避難道の問題もある。事業完了はいつ頃をめどにしているのか」という質問があった。同事務所の担当者は「完了時期は決まっていない。1日も早い完了に向けて努力する」と答えた。
石巻バイパスは三陸沿岸道石巻女川インターチェンジ近くと女川町浦宿浜を結ぶ。南境工区(約2.7キロ)が09年12月、大瓜工区(約3.4キロ)が18年11月にそれぞれ開通した。残る沢田工区は国直轄として22年度に事業化された。総事業費は約240億円を予定。着工、完成時期は未定。
<石巻会場はきょう>
説明会は28日、石巻市開成の市複合文化施設でも開かれる。時間は午後2時からと7時から。
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