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(835)春風の重い扉だ/住宅顕信(1961~1987年)

 若者にとって春は、学業や仕事など新しい環境や人間関係が始まる季節である。一見のどかな春風の中、重く閉ざされた扉は、乗り越えていかなければならない試練の象徴のようだ。作者は自由律の俳人。若くして白血病に罹患(りかん)、結婚したばかりの妻と離婚し、誕生した息子を引き取り病室で育児をした。そんな境遇の中…

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 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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