(838)折鶴のごとくたためる牡丹(ぼたん)の芽/山口青邨(1892~1988年)
牡丹は華麗さと気品で「百花の王」ともいわれるが、その芽もまた生命力に溢(あふ)れている。冬の間から赤い芽がつんと立っているのが見えるが、春になると日に日に膨らんで力強い。その花びらの畳まれたような花芽を「折鶴(おりづる)」に見立てた。青邨は科学者であったが牡丹が好きで自分で育てながら句を詠んだ。<…
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