東日本大震災13年 想い、竹灯籠に込めて 石巻専修大生がイベント 「伝え続けたい」
東日本大震災の犠牲者の鎮魂と、街に住む人々の心の復興に希望を込めて竹灯籠に明かりをともす「竹こもれびナイト2024」が9日、石巻市中央2丁目の市かわまち交流センターと北上川堤防であった。
石巻専修大経営学部・庄子真岐教授のゼミナール(ゼミ生31人)が主催。「想(おも)いの竹」をコンセプトに、ゼミ生らが竹灯籠を準備。堤防などにはきらきら輝く、大小さまざまな竹明かりが並んだ。竹明かりアーティストの田中利樹さん(福岡県)の作品も展示した。
クイズなどを通して防災知識を身に付けるブースや、震災の経験やこれからの石巻について学生らと自由に話す「語り合いサロン」も設けた。
家族4人で訪れた仙台市青葉区の自営業中沢麻利さん(40)は「震災の話を子どもに伝えるのは、宮城の大人の責任。出先で地震に遭った時にはどうするか話している」と語った。竹灯籠作りを体験した長女の想乃(そうの)さん(8)=同市東二番丁小2年=は「難しかったけど楽しかった。防災はみんなも自分も守れるから大事」と話した。
ゼミでは2018年からイベントを企画。イベントを統括する経営学科3年の品川美香さん(21)は「震災後に生まれた子どもたちに正しい防災知識などを学んでほしい。震災を経験した人だから分かることを伝え続けたい」と話した。
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