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商業捕鯨始まる 石巻漁港から3隻出港 捕獲目標、ミンククジラ142頭

仙台湾でのクジラ漁に臨む3隻を見送る関係者

 日本小型捕鯨協会は10日、石巻市鮎川浜の捕鯨会社「鮎川捕鯨」などと共同して本年度の商業捕鯨を開始した。捕鯨船3隻が石巻市の石巻漁港を出発し、仙台湾を中心とした三陸沖で18日まで毎日操業する。

 今季は昨年に引き続き、海水温が高くクジラの動きが活発になると予想。仙台湾周辺の海水温は14度前後と、ミンククジラが好む温度になっている。例年4月上旬開始の漁を、3月初旬に前倒しした。

 10日午前6時半ごろ、鮎川捕鯨の第3大勝丸(19トン)と第8幸栄丸(32トン)、千葉県南房総市の捕鯨会社「外房捕鯨」の第51純友丸(30トン)の3隻が出港。船員の家族らが手を振りながら見送った。

 協会の貝良文会長(64)は「クジラを好み、応援してくれる石巻から漁を開始した。臨機応変に漁場を見極めたい」と話した。

 昨年のミンククジラ漁は漁獲可能量109頭に対して、83頭と満量に至らなかった。今季は142頭の捕獲を目指す。鮎川捕鯨の伊藤信之社長(61)は「全部取り、クジラのおいしさを届けたい」と力を込めた。

 14日からは和歌山県太地町の太地町漁協の第7勝丸(32トン)が合流する見込み。協会と鮎川捕鯨は、8月下旬~10月上旬ごろにも共同操業する予定。

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