鎮魂の和太鼓、天高く響かせ 青いこいのぼりに希望託す 東松島
東松島市大曲の玉造神社前では11日、被災した市民らが青いこいのぼりを揚げ、犠牲者に追悼の祈りをささげた。全国から贈られた長さ約1メートルのこいのぼり219匹が青空を泳いだ。
地震発生時刻に合わせて黙とうし、仙台市や美里町の和太鼓チームなどが復興を祈る曲「陸奥」を演奏。こいのぼりと一緒に天高く、音色を響かせた。能登半島地震の復興を願い「北陸」のかけ声も上げた。大曲浜地区に津波が到達した午後4時10分に合わせて慰霊祭も執り行った。
行事は同地区で被災した東松島市職員伊藤健人さん(30)が2011年、津波で犠牲になった末弟の律ちゃん=当時(5)=が好きだった青いこいのぼりを自宅前に揚げたことがきっかけで始まった。
これまでは伊藤さんを中心とした「青い鯉(こい)のぼりプロジェクト」が主催してきたが、昨年の13回忌を機に市民を主体とした実行委員会準備委員会に引き継いだ。
副会長の伊藤さんは「全ての子どもたちや、今を生きている人たちに希望を託せれば」と話した。
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