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神社を宿泊客らの避難先に 災害時支援協定 女川のホテル、宗教法人、行政区が締結

署名した協定書を手に持つ(左から)田中代表取締役、木村総代長、木村区長

 いずれも女川町中心部の「ホテル・エルファロ」の運営会社エルファロと、宗教法人白山神社、行政区の女川南区の3者は18日、災害時支援協定を結んだ。ホテルの宿泊客や従業員の避難場所、受け入れ態勢を事前に整えることで、観光客らが安心して過ごせる環境をつくる狙い。

 協定では、地震や津波などで避難が必要になった場合、ホテルの宿泊客と従業員が最寄りの一時避難所である白山神社に身を寄せ、女川南区の住民らと共に炊き出しなどの支援も受けられることを定めた。

 白山神社が協定締結を発案し、エルファロや南区に持ちかけた。町によると、町内での民間団体と行政区による災害協定締結を把握したのは初めてという。

 締結式が町役場であり、南区の木村利彦行政区長(76)は関係者を代表し「安心して宿泊でき、(従業員も)安心してお客さんに対応できるよう、3者が一体となって協力したい」と語った。

 白山神社の木村公也氏子総代長(63)は「神社は地域コミュニティーの最たる場所。何かあった時に利用してもらい、一人でも多くの命を救うことが大切。宗教法人、行政区、民間の珍しい形の協定を全国に広めたい」と話した。

 エルファロの田中雄一朗代表取締役(37)は「より安心安全に町内を楽しんでもらう一歩になる。全国的に広まれば被災者のより良いケアにつながる」と期待した。

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