学びや巣立つ 石巻地方小学校で卒業式 「自分の道、一歩一歩」
石巻地方の多くの小学校で19日、卒業式が行われた。東日本大震災が発生した年に生まれた子どもらは6年間の小学校生活を終え、恩師や在校生との別れを惜しみながら、思い出を刻んだ学びやを巣立った。
石巻小
本年度創立150周年を迎えた石巻市石巻小(児童281人)では、卒業生59人と5年生、教職員、来賓、保護者が出席して体育館で実施した。
クラスごとに卒業生の名前が呼ばれ、一人一人に卒業証書を授与した。新井雅行校長は式辞で「本物の体験を大切に自分の内面の世界を耕して人生を豊かにする」「命を大事に人生をより良く生きる」の二つをはなむけの言葉として贈り「これからも応援します」と呼びかけた。
卒業生が整列し、それぞれ思いを込めて「先生方のおかげでたくさんのことを学ぶことができました」「一歩一歩着実に自分の道を歩んでいきます」などと別れの言葉を述べ、全員で「大切なもの」「旅立ちの日に」を合唱した。
5年生は「石巻小学校の伝統をしっかりと引き継ぎ、頑張っていくことを誓います」と述べ「あすという日が」を斉唱した。教職員が旅立ちを祝う言葉に詰まり、卒業生が手で涙をぬぐう場面も見られた。
桃生小
石巻市桃生小(児童70人)で19日にあった卒業式では、同校PTAが制作した卒業証書を模した大型パネルが昇降口前に設置された。卒業生20人や保護者がパネルの前で記念撮影し、卒業を喜び合った。
パネルは縦180センチ、横270センチで、設置は今年で2回目。PTA会長の村田崇殖(たかたね)さんが昨年、他県で制作されたパネルを知り、新型コロナウイルスの影響で従来の人数や形式での卒業式を迎えられない子どもたちに特別な思い出をつくってもらおうと企画。PTA会員や地元の印刷業者などの協力を得て作った。
卒業した武田瑚志(こゆき)さん(12)は「パネルは想像以上の大きさと、本物の証書に近い完成度でびっくりした。卒業する寂しい気持ちはあるが、みんなで一緒に学んだことの集大成と思って式に臨んだ」と笑顔を見せた。
村田さんは「写真は一生残るもの。もらった卒業証書と一緒に撮影したことを振り返って、良い思い出の一つにしてほしい」と語った。
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みやぎ地域安全情報
宮城県警 みやぎセキュリティメールより
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