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高台へ! 復幸男、駆ける 2連覇小島さん「津波、雨でも来る」 春のまつり、きょうまで

雨の中、復幸男の座を懸けて坂道を駆け抜ける参加者

 女川町復幸祭を改称した「おながわ春のまつり2024」(実行委員会主催)が23日、町中心部で始まった。24日まで。

 初日は、東日本大震災で大きな被害をもたらした津波から逃げ、高台避難の大切さを伝える「津波伝承女川復幸男」があった。

 町役場南側から女川小・中まで高低差約25メートルの坂道約250メートルのコースで実施。雨の中、小学生から68歳までの男女100人が参加した。

 女川町に津波が到達したとされる午後3時32分、大きな「逃げろ」のかけ声でスタート。参加者は住宅街を駆け抜け、一気に高台を目指した。

 1番復幸男の座を勝ち取ったのは、大崎市出身で福島市の陸上自衛官小島涼太郎さん(23)。2019年、昨年に引き続き3回目の出場で、2連覇を果たした。小島さんは「地震や津波も雨だろうと、いつ来るか分からない。何年たっても津波が来たらすぐ逃げると伝え続けたい」と語った。

 1~3位には「女川復幸男」の認定証と、女川町の水産加工品の詰め合わせなどが贈られた。

 復幸男は13年に女川復幸男実行委員会が、兵庫県西宮市の西宮神社で参拝一番乗りを競う「福男選び」を参考に開始。今年から町内在住者で保護者同伴に限り、小学生の参加を認めた。

 2日目は、町まちなか交流館の野外特設ステージで獅子ふりやダンスなどの演舞が披露される。女川町復幸祭で恒例だった、出演者らが餅をまく「お宝まき」が5年ぶりに復活する。

 春のまつりの開催は今回で2回目。町の復興計画事業の終了に伴い、19年に終了した女川町復幸祭を改称する形で昨年始まった。

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