(852)蕗のたう洗ふや水の手になりて/常原拓(1979年~)
土手の草原や道端の緑の中から、小さな蕗(ふき)のとうが出る季節になりました。柔らかな葉の蕾(つぼみ)の先が開き、薄黄色の花が覗(のぞ)くくらいが食べ頃です。採ってきた蕗のとうを洗っていると、両の手が指先からだんだんと冷やされます。手に付いた土汚れもきれいになり、両手が澄み切っていきます。「水の手」…
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