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学区を越え交流 石巻のNPO、春休みに小学生勉強会 「分かりやすくて楽しい」

ボランティアに教わりながら勉強する子どもたち

 子どもが安心できる居場所を地域につくろうと、石巻市のNPO法人やっぺすが運営する「やっぺすママ子ども食堂」は小学生向けの勉強会を25、26の両日、同市開北3丁目の同法人事務所で開いた。保護者や先生以外の大人との交流を通じ、子どもの地域への信頼や学習意欲を育む。

 春休み期間中の小学1~5年生7人が参加。学年ごとに机を分け、持参した宿題や問題集に取り組んだ。教員経験者ら3人が学習支援ボランティアを務めた。勉強を促したり、平仮名の書き取りや引き算など成果を褒めたりした。

 勉強会は全体で約2時間。文具などご褒美がもらえるゲームや休憩も挟む。学区を越えた子どもの交流や経済的な理由で塾に通いづらい子どもが通える学習の場として機能し、自分の時間が取りづらい保護者が一息つく余裕も生み出す。

 本年度は夏休みなど長期休暇に合わせて約10回開催した。食堂開催に合わせて月1回ほど、石巻専修大生を先生役に招いた勉強会も実施した。

 開北小2年の松川煌矢君(8)は「勉強を分かりやすく教えてもらえて楽しい。今は九九の9の段が得意で、3年生になったらリコーダーを頑張りたい」と元気に話した。

 やっぺすの柏原としこ共同代表理事(53)は「自分を褒める大人が家族以外にもいる環境が、子どものやる気や安心につながればいい」と述べた。

 事業はこどもの未来応援基金やキユーピーみらいたまご財団の助成金などを活用して運営した。本年度の勉強会は今回が最後。来年度の開催は検討中。

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