女川漁港、「海業」の推進地区に 地域資源の魅力活用 水産庁、全国54カ所を選定
水産庁は26日、海や漁村、漁港にある地域資源の価値や魅力を活用する「海業(うみぎょう)」の推進に取り組む地区として、宮城県女川町の女川漁港など全国54カ所を初めて選んだ。交流・関係人口を増やし、地域のにぎわいや新たな産業、雇用の創出につなげる。
女川漁港は外国籍を含むヨットやプレジャーボートの利用者を誘致するため、一時係留施設「ビジターバース」を整備。休憩用キャビンやサウナを設ける。離島観光定期船の利用客向けに浮桟橋の整備も計画する。
東北からは岩手県大槌町の吉里吉里漁港、釜石市の箱崎漁港、鶴岡市の由良漁港も選ばれた。初選定された54カ所は(1)水産業の発展に寄与(2)地域資源を活用(3)関係者の連携構築-の基準を満たした。
吉里吉里漁港は推進地区の選定に先立ち、昨年3月に振興モデル地区になった。不漁が続くサケに代わるサーモンの養殖に着手。ダイビングツアーを実施し、ダイバーが海藻の種子をまくなど、磯焼けした藻場の再生を目指す。
箱崎漁港では漁業体験、由良漁港では漁船クルージングや地元の高専と共同研究したプラスチックごみ回収などに取り組む。
水産庁は、漁港漁場の整備長期計画(2022~26年度)に「海業振興と多様な人材の活躍による漁村の魅力と所得の向上」を盛り込み、今後5年間で500カ所を推進地区に選ぶ。
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