「石川・志賀町の助けに」 石巻市職員及川さん、1年派遣 被災者の生活再建支援
石巻市は4月から1年間、能登半島地震で被災した石川県志賀町に市雄勝総合支所の理事兼総合支所長・及川剛さん(60)を派遣する。市が能登半島地震被災地へ職員を長期派遣するのは初めて。東日本大震災で避難所運営や復興業務を担った及川さんは「志賀町の皆さんの助けになりたい」と語り、同町職員のサポートに当たる。
同町は全国市長会などを通じ、中長期の職員派遣を希望していた。及川さんは環境安全課に配属され、被災者の生活再建支援などに当たる予定。
震災当時、河北総合支所に勤務していた及川さんは避難所運営や物資の仕分けに奔走した。震災復興で二子団地造成に向けた用地買収や、大川地区の災害危険区域の設定に携わった。本年度までの9年間は、雄勝総合支所で拠点エリアや道の駅整備などを進めた。
及川さんは本年度で役職定年となり、人事課付で同町に赴く。「震災を経験したからこそ志賀町の住民、特に職員の思いを感じることができると思う。職員は復興のことで頭がいっぱい。どんなことでも手伝って少しでも力になりたい」と語り「復興まちづくりに向かう志賀町と石巻の何らかの架け橋になれたらいい」と話した。
29日に市役所で辞令交付式があり、斎藤正美市長は「自ら率先して一生懸命やってくれる。生活再建支援だけでなくいろんなことに関わると思う。こういう人材がいることは誇りだ」と期待した。
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