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自立と信頼、あすへの一歩 石巻で新入社員セミナー

石巻商議所、20事業所から61人

講師の阿部さん(右)からコミュニケーションの大切さを学ぶ新入社員ら
石巻法人会のセミナーで自己紹介をする新入社員ら

 石巻商工会議所主催の新入社員研修は2、3の両日、石巻市中央2丁目の石巻商議所であった。

 入社3年目までの若手社員が対象で、石巻地方の20事業所から61人が参加した。ビジネスコーチの阿部侑生さんと、電話応対技能検定の試験官を務める遠藤ひさよさんが指導に当たった。

 阿部さんは「助けてと言える人が自立した人。入社1年目はまず助けてと言っていい」と述べた。人間関係を円滑にするコミュニケーションの前提として「自分自身とどんな対話をしているか、対話の内容がポイント」と指摘した。

 その上で「マイナスよりもプラスの言葉を少し多く使ってみる」とアドバイス。プラスの言葉で最もいいエネルギーを出している言葉は「ありがとう」だと紹介し「ありがとうを口癖にするといい。すいませんでなく、ありがとうを使おう」と呼びかけた。

 「失敗は多いほどコミューケーション力が高い。たくさん振られた人は人の痛みが分かり、失敗の多い人ほど失敗を許せる」とも伝えた。

 阿部さんは、どんな社会人になりたいかを参加者に考えさせた。新入社員の女性は「あいさつを心がけて信頼できる人になりたい」と発表した。

 石巻ガス(石巻市)に入社した牧野駿史さん(22)=石巻市桃生町=は「経済的にも一人の人間としても自立できるようにしたい。研修を生かし、一日も早く会社の戦力になりたい」と話した。

石巻法人会、11事業所から36人

 公益社団法人石巻法人会は4日、新入社員セミナーを石巻市千石町の石巻グランドホテルで開き、石巻地方の11事業所から36人が参加した。

 講師は一番化戦略研究所(東京)代表取締役の高田稔さん。高田さんは「受け身ではなく、主体性、積極性が社会人に問われている」と述べ「唯一無二の存在になること。小さな事でもいいから1番の領域を目指し、創り上げてほしい」とアドバイスした。

 日本の労働生産性が先進7カ国(G7)の中で最下位であることを紹介し「どんな仕事でも目標のゴールを目指し、目的意識を持つことが労働生産性を上げる第一歩」と強調した。

 社会人としての心構えについては「人によって物の見方、考え方は違う」とし「相手の価値観を理解しないとコミュニケーションは取れない。価値観の合わない人もまず受け入れる」と説いた。

 真壁病院(東松島市)で医療事務員に就いた武山修平さん(21)は「さまざまな年代の方とコミュニケーションが取れるようになりたいと思い研修に参加した。主体性を向上させ、病院の一員として力を発揮したい」と話した。

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