不審者対応、学ぶ さすまたの使い方も 石巻・北上こども園
石巻市北上町の北上こども園(園児24人)は17日、刃物を持った不審者の侵入を想定した訓練を実施した。職員13人と河北署員5人が参加し、危険を回避するための方法を確認した。
犯人役の署員が保護者を名乗り正面玄関から園内に侵入しようとするのを阿部ゆみ子園長(55)らがインターホンや対面で対応。その間に職員は警察に通報したほか、園児を屋内のホールへ避難させ、ホールまでの通路にピアノや机でバリケードを作った。フェンスから侵入しようとした犯人は署員が確保した。
訓練の後は職員向けにさすまたの使い方を教える講習があった。こども園と隣接する北上総合支所も不審者を確認して通報する訓練に加わった。
同署生活安全課の署員は「避難誘導を迅速に行い、バリケードによる時間稼ぎなども適切な判断だった。今後は不審者に対して近付き過ぎず、常に様子が分かるように監視していかなる状況にも対応してほしい」と評価した。
阿部園長は「署員から、すぐ通報していいという言葉を聞いて安心した。普段子どもたちが使うおもちゃが不審者から身を守る武器になることも知った。フェンスが低く跳び越えられるのが怖いので、今後は研修を重ねて子どもの命を守り、子ども自身も命を守る意識を持てるようにしたい」と語った。
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