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豊漁を願い、みこし渡御 八幡神社で春季例大祭 雄勝・大須

 石巻市雄勝町大須地区の八幡神社で21日、春季例大祭が開かれた。海上安全や豊漁を願うみこしの渡御や神楽の奉納があった。住民や、この日のために地域に戻った地区の出身者らが集い、伝統行事や住民同士の触れ合いを楽しんだ。

 大人の担ぐ大みこしと子どもみこしは午前9時ごろ、神社を出発して地区を練り歩いた。担ぎ手が「チョーサイ」と掛け声を響かせてみこしを大きく揺らすと、見守る住人らから歓声や拍手が飛び交った。

 大みこしは大須漁港から海に入った。周辺に集まった人々の大きな声援に応えるように、担ぎ手約20人が一層威勢よく声を出しながら、港内の海中を何度も往復した。

 息子と参加した地元出身の会社員阿部さゆりさん(48)=石巻市成田=は「みこしを担ぐにはボランティアの助けも必要で、全国の人の力で成り立っていると感じる。この先もずっと続いてほしい」と話した。

 渡御の後には、国の重要無形民俗文化財の雄勝法印神楽が奉納された。

 阿部幸平総代長(85)は「天候にも恵まれ、多くの人に来ていただいて安心した。今後も地区会や有志の方々の協力を得ながら続けていきたい」と語った。

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