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多幸願い、山車練り歩く 伝統行事「鹿嶋ばやし」、華やかに 石巻・広渕

住宅街に向けて出発する「ミニ山車」

 石巻市広渕地区で21日、伝統行事「河南鹿嶋ばやし山車まつり」(実行委員会主催)が開かれた。市広渕小児童らによるおはやしと共に3台の山車が地区内を練り歩き、五穀豊穣(ほうじょう)や家内安全、無病息災を祈った。

 新型コロナウイルス感染拡大などの影響で見合わせていた「本山車」を5年ぶりに運行した。前方は保元の乱・平治の乱をテーマに平清盛と源義朝が戦うシーンを演出。後方にはNHK大河ドラマ「光る君へ」を題材に、紫式部と藤原道長が語り合う様子を描いた。

 戦国武将、加藤清正の虎退治を基にした「ミニ山車」や、太公望をモチーフにした「花馬車」も披露した。山車には地域住民が半年かけて手作りしたサクラやアヤメ、ボタンの花を飾った。

 爽やかな水色の法被を着た同小児童や地元の中高校生ら計約50人が笛や太鼓を演奏。住宅街などを行進し、沿道では地域住民らが出迎えた。

 自宅前から見守った農業佐藤恵子さん(64)は「普段は人通りの少ない道がにぎやかになってうれしい。山車も青空に映えて見事だ」と笑顔を見せた。

 西村弘実行委員長(69)は「地域の方々の協力があって開催できた。山車とおはやしの双方の伝承に向けて、今後も若い世代に参加してもらいたい」と語った。

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