(882)育たなくなれば大人ぞ春のくれ/池田澄子(1936年~)
さまざまな立場での実感がこもる句です。身長の伸びきった子を見て、つくづく大人になったなあと思ったのかもしれませんし、自分の内面や能力の伸びが停滞して、諦めの気持ちがあるのかもしれません。反対に、まだまだ成長しているうちは大人ではなく、純粋な子どものままなのだという快活さも感じました。昼の日差しが少…
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。