石巻かほく杯中学野球 河南西V、5年ぶり3度目
第38回石巻かほく杯中学校野球大会(三陸河北新報社、河北新報社主催)の準決勝と決勝が28日、石巻市桃生球場であった。河南西と石巻が顔を合わせた決勝は河南西が7-5で競り勝ち、2019年以来3度目の優勝に輝いた。3位は蛇田と桃生だった。
昨秋の石巻地区新人大会を制した河南西が投打に実力を発揮し、12チームの頂点に立った。決勝は初回に先制を許すも、相手のミスを見逃さず得点を重ね、シーソーゲームを制した。
石巻は昨年に続き決勝に進出。初回に2点を先制し、2点を勝ち越された五回も打線が奮起して同点に追いついたが、初優勝には一歩及ばなかった。
最優秀選手には河南西の今野圭音(けいと)捕手(3年)が選ばれた。優秀選手は河南西の吉田晃太朗選手(3年)、石巻の杉浦泰地投手(3年)がそれぞれ選ばれた。
大会には合同チームを含め石巻地方の14校、12チームが出場。27、28日の2日間、トーナメントで争った。
決 勝
河南西 0020302-7
石 巻 2010200-5
(河)佐藤、吉田-今野
(石)杉浦、阿部遥、出羽敬-阿部暖、杉浦、阿部暖
▽三塁打=熊谷(河)▽二塁打=三輪、加藤(河)佐藤快2、杉浦(石)
■河南西・喜藤魁士監督「諦めぬ姿見せた」
少数精鋭の10人で挑んだ。決勝は選手たちが一球一球声を掛け合ったことで勝利につながった。序盤は相手に押されていたが、諦めずに前向きな戦いを見せてくれた。エラーから点を取られる場面が多かったので、次の大会に向けて失点しない守備をつくっていきたい。
■石巻・須藤和樹監督「ベスト尽くせた」
調子が悪い選手もいたが、全員がベストを尽くしてくれた。大会を通じ、投手力や打撃力などチームの持ち味は出せた。一方で、守りのミスが多く、攻撃ではバントなどの小技が決まらない場面もあった。中総体までに再構築して、攻守で勝負強いチームにしていきたい。
最優秀選手
■今野圭音捕手(河南西3年)
<長打力磨き仲間を鼓舞>
主将、捕手としてチームをまとめた。打者としては初戦の初回、2死三塁から右中間への適時三塁打を放ち、勢いをもたらした。
「ひりつく場面でもプレッシャーを楽しめた。自分のスイングでチャンスをものにできた」と笑顔で語った。
日々の練習では打撃力の向上に取り組み、特に長打力を磨いてきた。攻めの姿勢を貫き、積極的な走塁も随所に見せた。
主将になった昨年夏からチームを先導。守備でも攻撃でも大きな声で味方を鼓舞し続けた。形勢が相手に傾いた場面でも前向きな発言と笑顔でチームを支えた。それでも「仲間が打線をつないでくれたから自分も打つことができた。みんなのおかげだ」と全員での勝利を強調した。
優秀選手
■吉田晃太朗選手(河南西3年)
<長打3本、持ち味存分>
投手と遊撃手として活躍。打撃では大会を通して長打を3本放った。「初戦から自分の持ち味を発揮できた。準決勝で決勝点の三塁打を打てたのが良かった」と喜ぶ。
決勝の投球では制球がばらつき、立て直すのに時間がかかったという。一方で、野手としては外野との好連係で守備を引き締めた。「自分のプレーで1試合でも多くチームの勝利に貢献したい」と意欲を示した。
■杉浦泰地投手(石巻3年)
<投打で存在感を発揮>
3試合全てに先発。4番に座り、途中から捕手もこなすなど精神的支柱として存在感を発揮した。「投球では後半に球威が落ちたり制球が乱れたりした。納得のいったことよりも反省が多い」と振り返る。
決勝では2点を追う五回、右越えの2点二塁打を放ち主砲の意地を見せた。「救援陣が良いのでどれだけ打てるかが鍵になる。チームのためになる打撃を磨きたい」と次を見据えた。
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