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旧大川小、語らいの場に 卒業生の活動拠点、誕生 「未来につながる交流を」

これまでの活動やプロジェクトの展望が披露されたセレモニー

 石巻市の旧大川小の卒業生らでつくる「Team(チーム)大川 未来を拓(ひら)くネットワーク」の活動拠点となる事務所が、東日本大震災遺構の被災校舎近くに完成した。現地で4月29日にセレモニーがあり、住民や訪れる人たちが地域について語り合う場をつくるプロジェクトも紹介した。

 活動拠点は住宅や診療所などがあった場所に設けた。現在は災害危険区域に指定されている市有地約3800平方メートルを借り、横浜市のコンテナハウス製造会社が寄贈した広さ15平方メートルのコンテナ2棟を設置した。

 借り受けた土地では今後、遊びや地元の食、震災伝承、仕事の創出といった取り組みを軸とした「コミュニティ デザイン プロジェクト(CDP)」を展開する。子どもたちに足を運んでもらい、次世代へ古里をつなぐ取り組みとして、飲食・物販スペースや図書コーナー、花壇などを整備する構想を描く。

 セレモニーにはチーム大川のメンバーをはじめ、地域住民や活動の支援者ら約50人が参加した。米国在住の投資家男性が活動資金として約870万円を寄贈。チーム大川代表で震災当時5年生だった只野哲也さん(24)らが団体発足前後の活動とプロジェクトの展望について語ったほか、参加者による旧大川小の校歌の合唱もあった。

 只野代表は「まだまだ悲しい場所という印象が強く未来の話につながらない。これからの地域のことを話し合う拠点が必要だと感じている。地元の方も巻き込んでもっと大川のことを知り、次世代に伝えていきたい」と語った。

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