東松島市、石川・能登町に職員派遣 阿部さん「教育環境、整える」
東松島市は、能登半島地震で被災した石川県能登町に市総務部総務課主任の阿部修さん(41)を派遣する。同市が能登半島地震の被災地に職員を長期派遣するのは初めて。来年3月末までの11カ月、同町教育委員会事務局で、児童生徒の就学援助や、小中学校の校舎など教育施設の復旧や修繕に必要な申請業務といった事務作業全般を担当する。
東松島市は能登地震の発生後、6度にわたり職員を派遣してきた。阿部さんも4月13~20日、能登町で罹災(りさい)証明書の発行に必要な被災家屋の被害認定調査に当たった。
教育総務課主任の阿部さんは5月1日付で総務課に異動し、能登町教委事務局を併任となった。7日から勤務する。
4月30日に市役所で辞令交付式と激励会があり、職員ら約20人が出席した。渥美巌市長は「能登の子供たちがこれまで通り勉強できる場を整え、心の復興を支援してほしい。日常を取り戻せるようにこれまでの経験を生かして頑張ってほしい」と激励した。
阿部さんはあいさつで「4月の派遣時に見た町は家屋の解体も進んでおらず、復興には時間がかかることを改めて感じた。同じ被災者として何かしたいという気持ちが強まった」と胸の内を明かした。
東日本大震災や台風19号で被害が出た市内の小学校の校舎復旧に携わってきたことに触れ「市の代表として、子供たちの教育環境を少しでも良くできるよう務める」と意気込みを示した。
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