トヤケ森山、桜の新名所に 市民ら1000本植樹計画 11月に活動開始予定
石巻市南境のトヤケ森山(通称馬っこ山、標高173メートル)に1000本の桜を植樹する計画が進行している。市民らが3月に千本桜植樹協議会設立準備会を設立し、今月協議会に移行させる。市出身の実業家が寄せた支援金で費用を賄い、石巻の新たな桜の名所を目指す。
植樹はイヌワシなどの生息環境整備に取り組む「一般社団法人イヌワシと共生の森いしのまき」を中心に、地元住民や石巻地区森林組合、市が協力して進める。
植樹を計画するのは、山頂付近から尾根沿いにかけての市有林約7ヘクタール。雑木の伐採や鹿よけネットの設置が必要で、植樹は11月に始める予定。3年ぐらいから花を楽しめるようになる見込みで、咲きそろえば麓から眺めてもらえる。
イヌワシと共生の森いしのまきの活動を支援してきた市出身の実業家山田正志さん(東京)が、古里への恩返しとして市内の山に桜を植樹したいと申し出た。2月に100歳になったことを記念し、植樹予定地の整備や苗木の購入などに必要な2750万円を支援した。
当初は上品山を候補に想定していたが、セイホクパーク石巻(石巻市総合運動公園)や石巻専修大と一体的に桜を楽しむことができ、三陸沿岸道や国道45号からも見えるトヤケ森山に変更した。
準備会のメンバーが4月19日、斎藤正美市長に事業の経緯や今後の計画を説明した。市役所を訪問したイヌワシと共生の森いしのまき代表理事で準備会会長の高橋福子さん(69)は「10年後には馬っこ山を、皆さんに感激してもらえるような立派な桜ロードにしたい」と語った。
斎藤市長は「山田さんの古里を思う心に感謝の気持ちでいっぱい。しっかりと進められるようみんなで協議していきたい」と述べた。
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