いしのまき食探見 > ゴマ 料理引き立てる名脇役
海と山とで育まれる豊かな石巻地方の食材。伝わる文化と技を生かした郷土の「食」を紹介する。
ゴ マ
日本人の食生活に欠かせないゴマ。赤飯に振りかけるごま塩、餅や団子、サラダ、あえ物、デザートなど用途は幅広い。
石巻市立町2丁目の「萬楽堂」に「黄金ごまゆべし」があると知り、訪ねてみた。3代目社長の高橋美江さん(72)は「ゴマは体に良く、差別化を図れると思い、20年ほど前から製造している」と話す。
黒の練りごまや米粉などを使用。ふかしてできたゆべしの原型(50センチ四方)を冷まし、口に合う大きさに切り分ける。金華山にある黄金山神社にちなんで名付けた。「黒ごま独特の豊かな風味と甘さを控えた上品な味わいを堪能してほしい」と高橋さん。
石巻市健康推進課によると、ゴマには老化の原因となる活性酸素を除去する抗酸化作用がある。不飽和脂肪酸も含まれ、悪玉コレステロールを減らし、脳卒中、心筋梗塞のリスクを減らせるという。
「料理を引き立てる名脇役。すりごまにした方が香りが良く、消化吸収もいい」と同課。市の健康教室では「おひたしやスープにかけるだけで簡単に摂取できる」とPRしている。
栄養士が勧める「3色野菜のごま酢あえ」を作ってみた。ゴマで風味が増し、しょうゆの量を減らせるので減塩効果もあり、ヘルシーでおいしかった。ただ、ゴマには脂質が多いので、過剰摂取は禁物だ。(浜尾幸朗)
<メモ>
ゴマにはビタミンE、食物繊維、カルシウムが含まれるため便秘や骨粗しょう症の予防効果も期待できる。萬楽堂の「黄金ごまゆべし」(140円)は食品ロス対策のため予約中心で対応。黒ごま入りのごまソフト(350円)もある。連絡先は0225(22)3348。
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