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牛29頭のんびり 石巻・上品山で放牧始まる 2年ぶり

放牧のためトラックから降ろされる牛

 石巻市の市営河北上品山牧場で17日、牛の放牧が始まった。昨年は給水管の破損によって中止したため、受け入れは2年ぶり。市内の畜産農家から預けられた繁殖用黒毛和種の雌牛が入牧した。

 入牧したのは河北、河南、北上3地区の計29頭。トラックで牧場に搬入されると、体重測定や血液検査、感染症予防注射などを受けて約40ヘクタールの放牧地に放された。さらに6頭の入牧申し込みがある。

 給水管は1972年の牧場開設時に設置され、昨年3月の点検で老朽化による破損と漏水が見つかった。牛の飲み水など飼育に必要な水が確保できないことから、昨年は受け入れを見送った。畜産農家から再開を望む声があり、今年3月の給水管入れ替え工事を経て再開にこぎ着けた。

 市河北総合支所の草刈明彦支所長は入牧式で「今日を迎えられてほっとしている。今後は装置の更新も考えており、畜産振興に資する場になるよう取り組んでいく」と話した。

 4頭を預け、今後もう1頭の預託を希望する同市北村の佐々木勝義さん(82)は「心配だったが給水管が復旧して良かった。夏に預かってもらえるのは助かるし、牛も自然の中でストレスなく過ごせる。健康な状態になっていい牛を生んでくれると思う」と語った。

 放牧は牛の健康増進やストレス軽減による安定出産、農家の負担軽減が狙い。今季は10月25日までの161日間の予定。

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