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石巻の誇り、不世出の彫刻家高橋英吉を伝えたい 映画「潮音」、東京で上映会 来月9日

 石巻市出身の木彫家高橋英吉(1911~42年)の生涯を描いたセミドキュメンタリー映画「潮音 ある愛のかたみ」(84年、75分)が6月9日、東京都内で無料上映される。東京みやぎ石巻圏人会、東京鰐陵会、市博物館、石巻学プロジェクトが共催。在京の石巻出身者らに、同市が生んだ不世出の天才彫刻家について知ってもらおうと初めて企画した。

 石巻圏人会は石巻地方出身者・ゆかりの人を中心に結成、東京鰐陵会は英吉の出身校・石巻高卒業生で組織する。市博物館は英吉作品を常設展示し、石巻学プロジェクトは地域誌「石巻学」第8号で英吉を特集した。4者それぞれの英吉への思いが官民の枠を超えて一つになり、都内での上映会にこぎ着けた。

 会場は芝浦工大豊洲キャンパス阿出川シアター。午後2時から映画を観賞した後、石巻学プロジェクト代表の大島幹雄さん(70)=横浜市=が「生きている高橋英吉」の題で講演する。

 石巻圏人会の小林美恵子会長(76)=東京都町田市=は「映画は石巻の宝であり財産。故郷が誇る彫刻家・高橋英吉について知る機会になれば幸い。私自身、初めて見るので楽しみ」と話す。

 市博物館学芸員の泉田邦彦さん(34)は「英吉の人柄や作品の素晴らしさを、映画を通して多くの人に共有してもらえる」と強調する。

 「潮音 ある愛のかたみ」は市民や地元企業の寄付によって制作された。太平洋戦争で若くして戦死した英吉の生涯を、親交のあった関係者の声と、俳優(英吉役・江藤潤、妻の澄江役・友里千賀子)によるドラマを交錯させて描いている。

 上映会の参加希望者はhttps://forms.gle/soFxmh38jCRHUJDJ7で申し込む。締め切りは31日午後5時。

 連絡先は石巻学プロジェクト090(2207)8185。

「石巻の宝・高橋英吉氏・上映会」参加申込フォーム
映画『潮音』を東京で上映 - 石巻学プロジェクトFacebookページ

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