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剣道通じ心を育む 湯殿山スポ少・保積さん、優秀顧問表彰

子どもたちに面打ちの稽古を付ける保積さん(右)
保積克彦(ほづみ・かつひこ)さん、1943年11月石巻市生まれ。山下小、石巻中卒。石巻高入学後に剣道を始めた。国学院大、神戸市の湊川神社で剣道を続け、69年に石巻市に戻り湯殿山神社で奉職。78年に湯殿山剣道スポ少を設立。現在は同神社の宮司を続けながら指導者として活躍する。

 石巻市の湯殿山剣道スポーツ少年団の指導者で宮司の保積克彦さん(80)が、日本剣道少年団「優秀剣道少年団指導顧問」として表彰を受けた。約半世紀にわたり、石巻の子どもたちに剣術と武道の精神を教え続けた功績がたたえられた。

 表彰は全日本剣道道場連盟が主催。全国の剣道少年団の中から、長期間にわたり、少年剣道を通じて子どもの育成と社会貢献推進に取り組む指導者を表彰する。昨年度は、全国から41人の指導者が受賞。県内からは保積さん1人が選ばれた。

 湯殿山剣道スポ少を1978年に設立し、今年で46年になる。指導は設立前の70年に始まり、保積さんが同市清水町2丁目の湯殿山神社の敷地内で子どもたちに剣道を教えていた。80年に道場が完成するまでは、土の上や社務所がある建物の廊下などで練習していた。

 指導を始めて50年以上になる保積さんは、剣の技術よりも心を大事にする。「心が正しければ、剣も正しくなり、心身ともに立派になることを伝えていきたい」と話す。「竹刀は刀で、勝負は生きるか死ぬかの世界。いざという時どうするかを学んでほしい。打ち合いよりも道徳的な気持ちを養い、社会貢献する人に育ってくれれば」

 現在同スポ少には、市内の幼児~中学生の約15人が通う。平日週3日、午後6時半から2時間ほど、保積さんらと稽古に当たる。休日には大崎市や岩手県からも、一般の剣士約30人が集い、鍛錬に励んでいる。

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