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不審察知し、特殊詐欺防止 石巻署が感謝状 ファミリーマート矢本インター前店

赤間署長(左)から感謝状を受け取る多田店長

 石巻署は4日、従業員の声掛けで高齢者の特殊詐欺被害を未然に防いだとして、東松島市矢本のコンビニエンスストア「ファミリーマート矢本インター前店」と従業員2人に感謝状を贈った。

 同店で4月29日、来店客の70代男性が「電話料金を支払いたい」と高額の電子マネーカードの購入を申し出た。不審に思った従業員の10代男性が事情を聴いたところ、来店客は大手携帯会社を名乗る電話で料金の支払いを求められ、現金30万円を手にしていた。

 従業員男性は同僚の20代女性に相談。来店客に勧めて、支払いを求めてきた番号にかけ直したがつながらなかった。女性は「詐欺だと思います」と伝え、警察への連絡を促した。

 従業員男性は「定期的に詐欺対策のマニュアルを確認していたので対応できた」と振り返った。女性は「高額な電子マネーの購入時は必ず利用目的を聞いている」と日頃の対応の成果を強調した。

 ファミリーマートは全国の店舗で詐欺被害や未成年飲酒の防止などの教育を実施。マニュアルを随時更新している。同店の多田健店長(45)は「購入目的を聞かれて怒る人もいるが、その一声で詐欺を防げるのならいい。1人だと対応に困るときもあるので、従業員の連携をより強化する」と話した。

 感謝状贈呈式が同署であり、赤間博之署長が多田店長と従業員2人に手渡した。赤間署長は「困っている人に声を掛ける勇気が備わっている。これからも地域住民の安全を守ってほしい」と語った。

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