(923)大坂や見ぬよの夏の五十年/藤堂蟬吟(1642~1666年)
芭蕉が「おくのほそ道」で平泉を訪ねたのは旧暦5月13日でちょうど今頃。歴史の中の多くの戦死者を悼んだ名句<夏草や兵(つわもの)どもがゆめの跡>を残した。夏草の句を芭蕉が選集「猿蓑」に収めた際、その直前に据えたのが掲句。蟬吟は芭蕉の主家藤堂氏の若殿。自分にとっては生まれる前、すでに歴史となっていた大…
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