町の魅力発信 女川小5、6年生が取材 町広報誌の記事、好評
女川町の魅力を伝えようと、同町女川小(児童210人)の5、6年生有志が子ども記者となって町民らを取材し、4月から町広報「おながわ」で発信している。5月号はNPO法人の関係者に話を聞き、記者の意見や感想も合わせて紹介した。「子どもたちの視点が新鮮」「今の女川がどのように見えているかが分かる」と町民の間で話題になっている。
児童が担当するのは広報最終ページのコーナー「女川町の魅力発信」。5月号では、6年生の菅原萌珂(ももか)さん(11)が、動画「60人に聞いた女川の好きなところ」と制作したNPO法人「アスヘノキボウ」の丹野真人さんに、女川へ移住した経緯や、動画への反響などを聞いた。
記事に<丹野さんは、人とのつながりが好きと言っていた。私も将来、女川で困っている人の力になりたい>とつづった菅原さん。「丹野さんについてよく知ることができた。いろんな人に『読んだよ』と言われてうれしかった」と記者体験を振り返った。
7月号には、小中学生の放課後の居場所「女川向学館」が登場する予定だ。6年生の斉藤雄士さん(11)が5月下旬、スタッフの熊谷祐輔さん(25)と利用する女川中の生徒2人にインタビューした。
スタッフになった理由、仕事のやりがいは-。熊谷さんに尋ねると「子どもと関わりたくて、スーパーから転職した。たくさんの子どもたちが一緒に遊ぼうと声をかけてくれることがうれしい」と答えた。
中学生には「なぜ利用しているのか」「どんな場所か」と次々に質問し、先輩たちの胸の内に迫った。斉藤さんは取材後「質問を考えるのは難しかったけれど、知りたかったことを聞けてよかった」とほっとした様子だった。
女川小は昨年度、児童が須田善明町長らへのインタビューや女川の好きな場所を撮影した写真をA4判8ページの「ふるさと女川新聞」にまとめて、町内全戸に配布した。
本年度は町広報のコーナーを活用して毎月、児童の視点で書いた記事を町民に届ける。
町の担当者は「今まで大人には見えていなかった町の魅力が、子どもたちによって発見されている。町全体で地域への関心が高まるきっかけになる」と期待を寄せた。
女川小では昨年7月、河北新報社の記者が講師を務め、新聞記事の読み比べなどの出前授業を行った。
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