(926)消えてなおサイダーの泡空めざす/乾佐伎(1990年~)
サイダーをコップに注ぐと、しゅわしゅわと気泡が底から立つ。この気泡が全て気化した後も、見えなくなった泡は空を目指して上っていると見た。サイダーが夏の季語。「消えてなお」の一語に、サイダーという季語の持つ青春性への憧憬(しょうけい)のようなものが感じられる。ひょっとしたら、青春時代は過ぎ去っても、そ…
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