全国高校総合文化祭 出展・出場の石巻勢(1)美術・工芸部門 石巻3年堀内優衣さん
高校生の芸術文化の祭典、全国高校総合文化祭(総文祭)が7月31日、岐阜県で開幕する。日ごろから研さんに励み、作品の出展や出場を決めた石巻地方の生徒らを紹介する。
(5回続き、次回は7月7日掲載)
◇
<生命のきらめき、緻密に>
漆黒に塗られたキャンバス。中心から外縁へと渦を巻くように、生命のきらめきを思わせる色とりどりの彩色を施した。その緻密な筆致が強い印象を残す。石巻高3年の堀内優衣さんの「未知の生命体」(F50号)。総文祭の美術・工芸部門に出展される。
キャンバスに和紙や布の繊維、ひも、包装材などさまざまな素材をびっしりと貼り付け、立体感と重厚さを出した。「コラージュ」という技法で、接着剤で一つ一つ貼っていく地道な作業を重ねるなど、創作に8カ月間を要した。
美術部顧問の佐々木弘子教諭が「8カ月も集中して一つの作品に向き合える生徒はなかなかいない」と語る一方、堀内さんは「時間が許せば、もっと(完成度を高めるために)やれる部分があった」という。飽くなき探究心がうかがえた。
中学時代はソフトテニス部に所属。絵を描くのが好きで、高校から美術部へ。佐々木教諭からコラージュの技法を教わり、より自由に自分らしく表現する面白さに引き込まれた。
「総文祭への出展なんて、入部当時の自分には想像できなかった。うれしい」とはにかむ。「全国から集まる高校生が自分の作品を見て何を感じるのか、交流して聞いてみたい。同年代の作品もたくさん見たい」と総文祭を心待ちにしている。
関連リンク
- ・食と農を考える 石巻で講演会 東大・鈴木教授「1次産業の増産、総力を」
- ・鯨文化を世界へ 映画「鯨のレストラン」、監督ら舞台あいさつ 石巻
- ・「寄磯ソーラン」、石巻・高齢者施設で披露 児童2人が訪問し交流
- ・色彩模様いしのまき <緑> 桃生茶(石巻市桃生町)
- ・スマイルサポーター認定 石巻・前谷地の広伸建設、道路美化で地域貢献を