(936)大烏賊の腸つかみだす暑さかな/眞鍋呉夫(1920~2012年)
釣ってきた、あるいは買った丸々のイカを捌(さば)く様子です。苦手な方はごめんなさい。鱗(うろこ)を取って包丁で解体していく魚よりも、イカは手づかみで進める作業が多い気がします。手順の最初は胴体から中の組織を引き出すことです。手を内部に差し入れ、くっついているポイントを剥がし、上手に引っ張ると中の構…
関連リンク
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。