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「ダテじゃない」仙台のビール発売 地元醸造所が仙台産大麦100%使用 ラベル制作はデザイナー志望の学生

限定300本で発売した「穀町の伊達じゃないビール」

 クラフトビール醸造所の穀町ビール(仙台市若林区)が、仙台産大麦を100%使った「穀町の伊達(だて)じゃないビール」を発売した。ラベルはデザイナーを志す専門学校の学生が担当。代表の今野高広さん(54)は「手間暇かけたビールはだてじゃないというコンセプトと、仙台のビールというのが分かりやすいイラストがぴったり」と満足げだ。

 主原料はJA仙台(宮城野区)から調達した六条大麦。通常は麦茶に加工され、でんぷんを多く必要とするビールの醸造に利用するのは珍しいという。

 今野さんが醸造所内で精麦。15度の水に浸し、風通しの良い場所で乾かす作業を4時間おきに繰り返し、昼夜問わず2日間続けた。

 糖化、発酵などの工程を経て、完成までに通常より1~2週間長い2カ月を要した。ほんのり香るすっきりとした飲み口のラガービールに仕上がったという。

 ラベルは日本デザイナー芸術学院(若林区)が協力を申し出て、学生が約30種類のデザイン案を制作。馬にまたがる甲冑(かっちゅう)姿の仙台藩祖伊達政宗をモチーフにした1点を選んだ。

 醸造家、生産者、教育機関が三位一体で完成させたクラフトビール。今野さんは「地元産を追求した一本。飲んでくれた人の感想を聞き、よりおいしいビールを求めて改良を重ねていきたい」と話す。

 330ミリリットル入り750円で、300本を製造した。若林区の及川酒造店と宮内屋酒店、青葉区の仙台三越、藤崎などで販売する。次回は今冬に醸造、販売を予定する。

 連絡先は穀町ビール022(223)5860。

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