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(937)おやすみと電話を切つて金魚見る/黒岩徳将(1990年~)

 物語を感じる句だ。電話の相手は恋人だろうか。離れて暮らしているのですぐには逢(あ)えない。たまに交わす電話でお互いの気持ちを確かめ合う。それでも、「おやすみ」と別れを告げた後は、一人の夜の孤独を感じてしまう。ふと目をやった金魚は、二人が縁日で一緒に金魚すくいをして持ち帰ったもので、彼がアパートの部…

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秀句の泉

 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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