閉じる

北上町女川法印神楽保存会に助成金50万円 後継者育成、評価 明治安田財団

木下部長(左)から目録を手渡された佐藤会長

 伝統文化の継承と後継者育成を支援する明治安田クオリティオブライフ文化財団(東京)は6月27日、石巻市北上町の北上町女川法印神楽保存会に助成金50万円を贈った。人口減少が進む中、若手の育成に取り組み、幅広い世代が活動していることが評価された。助成金は神楽面7枚の修繕や新調に充てる。

 贈呈式が市北上公民館であり、明治安田生命仙台支社の木下学市場統括部長は「継承活動に少しでも役立ててほしい」とあいさつした。保存会の佐藤喜美男会長(69)は「伝統文化が消滅しつつある中で、後世に残すことが最大の責務。伝承活動や後継者育成に全力で取り組む」と述べた。

 市無形民俗文化財に指定されている北上町女川法印神楽は、古くから北上川下流地域に伝わり、1907(明治40)年に神楽団が結成された。一時衰退が危惧されたが、67年に保存会を結成し、地域行事で披露してきた。現在は中学生2人を含む10~80代の会員12人が所属し、公民館を拠点に週2回、練習に励む。

 保存会はPTAと連携し、地元の北上小、北上中の児童生徒を対象に神楽教室を開き、後継者の育成に努めている。

 財団によると、本年度の助成事業には全国145件の応募があり、東北の10団体を含む61件が選ばれた。石巻地方では財団設立の1991年以降、8団体が助成を受けた。

地域の伝統文化分野への助成 | 明治安田クオリティオブライフ文化財団

関連リンク

関連タグ

最新写真特集

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告などについては、こちらのサイトをご覧ください ≫

ライブカメラ